ユークリッド幾何学において、三線極線(さんせんきょくせん、英:trilinear polar)とは三角形と点について一意的に決まる直線のひとつである。1865年、フランスの数学者ポンスレ (1788–1867)によって提言された。
定義
△ABC と点Pのチェバ三角形の配景の軸をPの三線極線と言う。
つまりAP, BP, CP とBC, CA, ABの交点をD, E, F、それぞれ直線の組(BC, EF), (CA, FD), (DE, AB)の交点をX, Y, Zとすると、デザルグの定理よりX, Y, Zは共線である。このとき直線XYZをPの三線極線という。
△ABCにたいして直線Lが三線極線となるような、点PをLの三線極点(trilinear pole)または三線極と言う。
三線座標でPを p : q : rとするとPの三線極線は以下の等式で表される。
三線極点
LとBC, CA, ABの交点をそれぞれX, Y, Z、直線の組(BY, CZ), (CZ, AX), (AX, BY)の交点をそれぞれU, V, Wとする。 △ABCと△UVW は配景の関係にあり、その配景の中心PはLの三線極点となる。
三線極線の例
以下に有名な三線極線を挙げる。
- 重心の三線極線、無限遠直線
- 類似重心の三線極線、ルモワーヌ軸
- 垂心の三線極線、垂軸
- 三角形の頂点に関しては、三線極線は定義されない
三線極点の束
三線座標でPをX : Y : Z 、Kをx0 : y0 : z0 とする。Pの三線極線は以下の式で表される。
この直線がKを通る場合、以下のように書くことができる。
逆に、この式を満たすPの軌跡は以下の式で表すことができる。
この式が表す曲線は外接円錐曲線Eとなる。
△ABCと、外接円錐曲線Eに対する極三角形はKを中心として配景的である。 例えば、外接円の極三角形は外接三角形で、外接円上の点に対する三線極線は類似重心を通る。
関連
- Central lines
- 三角形の中心
- 極と極線
- 直極点
出典
外部リンク
- Geometrikon page : 三線極線
- Geometrikon page : 直線の等長共役




